7月29日になりますが12時間耐久レースに3回目の参戦をして参りました。
昨年は写真の2015年モデルのAudi RS3ハッチバックにて参戦致しましたが。。。
今年は急遽車両を入れ替え2017年モデルの同じくRS3のセダンにて参戦する事になりました。
乗り換えを決めたのが開催の2ヵ月前で、納車されたのが開催1ヵ月前。
ドノーマルの期間はこの納車式~僅か1週間位でした(笑)
走行距離が僅か15キロの新車でしたが少しだけ慣らし運転してから旧型に装着されていたパーツを新型に付け替える為にチューニングショップさんへ入庫。
今年は横浜市にあるAudi・フォルクスワーゲン専門店のマニアックススタジアムさんがレースサポートをして下さるので早速チューニング内容を打ち合わせ。
先ずは1番重要なブレーキ。これは旧型からの移植ですがオフセットが微妙に合わず、ローターベルハウジングとキャリパーブラケットを作り直さないとダメでしたが、ENDLESSさんのご協力で最短納期で作って下さりました。
そして足回り。
こちらはKW Clubsport 3-way(カーヴェー クラブスポーツ 3ウェイ)と言うグレードで1番高価なタイプなのですが、マニアックススタジアムさんのお声掛けで、INCELLのモータースポーツに於ける活動内容に共感して下さり特別価格でご提供下さりました!
そしてタイヤもcontinentalさんより何と!12本ご協力頂きました。内訳はテスト走行用4本と本番用8本です。
オイルはフランス製Unilopalさんより最高級エンジンオイルと1番沸点の高いブレーキオイルをご協賛頂きました。
今回のチューニング内容は吸排気系やECUチューンを一切行わず、如何に燃費を稼ぐか?と言う作戦です。
一通り作業を終えましたが、今回実は。。。
マニアックススタジアムさんのグループ会社の㈱キザスさんと共に幾度となくデザイン案を出し合いながらカッティングシートデザインを施しました!
テーマはAudiファクトリーっぽいデザインにしつつ、派手過ぎない・けど速そうなデザインです。
Logoや文字も無意味にベタベタ貼り付けず今回協力して下さった企業さんのみを配置しました。
室内で見ると少し派手かな?と思いますが、実際にサーキットで走っている時の印象はかなり違うので楽しみです。
フィルムを張り終えたのが7月24日の真夜中。
サーキットで事前にテスト走行出来るチャンスは7月25日(;’∀’)
なので車内で仮眠をし、一路富士スピードウェイへ。(本番レースはツインリンクもてぎコースですが走行枠やサーキットまでの距離の問題で富士でテストする事にしました)
心配だったブレーキも、油温・水温も問題が無くテスト時のベストラップは2分3秒と、この季節にしてはまずますのタイムでしたので一安心。
そして迎えた本番7月29日。今回のチーム名はINCELL×SDstyle(INCELLドライビングアカデミーでもお馴染みの細川プロのブランド名です)
ドライバーに加え、サポートスタッフのほとんどが手弁当で来て下さりました!
総勢17名のチームとなりました。写真に1名だけ写っておりませんが。。
今回の新型マシンはツインリンクもてぎでの走行実績も、燃費もタイヤもデータが一切ありませんので、ファーストスティントは監督兼ドライバーの細川慎弥プロに託しました。
スタートは写真の通り雨。
普通はサーキットで雨が降るとレースとしては嫌な気分になりますが、我々のマシンにとっては寧ろ好都合!だってクワトロシステムですもん。
早速細川プロからの情報を頼りに他のドライバーとも情報共有しながら作戦を組み立てて行きます。
各ドライバーさんの名前も車両にちゃんと貼ってあります。
今回は4名のドライバーと共通のヘルメットとレーシングスーツを揃え、デザインは共通ですがそれぞれ好みに合わせたカラーリングで作成致しました。※集合写真を撮り忘れましたのでわかり難いですが(;’∀’)
ドライバーの皆さんINCELLドライビングアカデミー参加者なので流石にオーダー通り落ち着いて安定したタイムで順調に周回を重ねます。
このレースの目玉ルールの1つとして1回の給油量は20リッターのみで5分間ピットストップ義務があります。これは速い車両と遅い車両の差を減らす目的なので、いくら速いタイムで周回しても燃費が悪ければ結局は周回数が少なくなり良い結果が残りません。
しかも安全対策を徹底した運営を行っているので、万が一の火災を想定し給油が終わるまで一切車両に触れる事が出来ません。
給油が終わったらドライバー交代や車両のチェックをします。
そして意外に重要なのがホスピタリティ。真夏の12時間耐久レースとなりますと食欲も無いし、何よりも脱水症状を起こしてはなりません!
なので、レースを知り尽くしたスタッフさんにご協力頂いておりますので、快適に過ごす事が可能です。
他にも20リッター缶を台車に積んで敷地内のガソリンスタンドへ買いに行って下さるスタッフ。
無線でドライバーとコミュニケーションを図って下さるスタッフなど大変な役割分担が12時間交互にですが続きます(;’∀’)
因みにこのお2人は富士スピードウェイのオフィシャルスタッフの方々なので、レースを深く理解している為、とても助かりました(^^)/
他にもカートに乗るとプロ並みの腕前のスタッフさんのお陰で私も少し余裕が生まれ懇親を深めつつ楽しめました。
ドライバー達も2スティント目くらいから気持ちに余裕が生まれ、方々で談笑していたのが印象的でした。
何のトラブルも発生せず、順調に経過して行きます。※細川プロはガソリンの残量チェックを毎回行い作戦を立てて下さりました。
徐々に日も落ちて来ました。
ブレーキに関しての話題に度々触れましたが、ブレーキローターが真っ赤に!この写真で過酷さと重要性が分かると思います。
ブレーキローターの温度が600°から瞬間的に800°近くまで上がります!これは市販車が故に車重が重いのと、ツインリンクもてぎは世界のサーキットと比較してもブレーキにキツイと言われているからです。
皆さんで見上げているのは順位が表示されているモニター。そろそろ順位が気になる時間帯です。
いよいよラストスティントはドライバー皆で話し合った結果、私が乗る事に。超~プレッシャーです。
ラストスティント凡そ40分無事に終了し12時間走破しチェッカーを受けれらました!
こうして無事、INCELLの夏が終わりました。
リザルトは
総合100台中【49位】
クラス24台中【11位】
でしたが、ノーペナルティー・ノードライブミスの上、周りの車両は殆どSタイヤのチューニングマシン。
我々はエンジンもエキゾーストもドノーマルでタイヤもラジアルでのこの結果は誇らしいと思います。
INCELLの隠れたコンセプトの1つに、関わった人々皆で楽しみ、共有する事が挙げられますが今回この考え方を証明出来た気が致します。
レースに出る為に資金を散財している訳では無く、ドライバーの皆さんで費用を分担し、この活動に共感して下さったショップさんやパーツメーカーさんからも協力を頂けた事や、INCELLの素材メーカーさんや建築に関わる人々もサポートして下さったり本当に嬉しく誇りに思います。
これからもこの活動を継続して行きたいと思っております。